489年に、メディチ宮殿と張り合って、建築様式も真似て作られたこの素晴らしい建物は、フィレンツェで最も優れた商人、フィリッポ・ストロッツィの要請によるものです。
おそらくべネデット・ダ・マイアーノの建築で、「クロナカ」と呼ばれたシモーネ・デル・ポッライオーロのデザインによる、建物上部に、突き出た屋根の縁があります。
しかし、この建物は、1500年代にストロッツィ一族が、メディチ支配に対して革命を起こし、建物の一部がメディチによって没収されたこともあって、未完に終わりました。
美しいのは、建物に程よくあった広さと、堅固さを備えた1500年代の様式を既に取り入れた中庭です。現在この建物には、文化施設等が入っており、芸術展示会場として使われています。
ストロッツィ宮殿からトルナブォーニ通りに沿っていくと、サンタ・トリニタ広場に面したサンタ・トリニタ教会に着きます。トルナブォーニ通りは、高貴な宮殿や流行ファッションがウィンドーを飾る、国際的な商店等によって、フィレンツェで最もエレガントな通りだということがすぐにお分かりになるでしょう。