大聖堂の右隣に、1334年偉大な画家で、建築家でもあるジョット・ディ・ボンドーネによって着工されたあの有名な鐘楼があります。
1337年の彼の死後、アンドレア・ピサーノによって建設は続けられ、その後フランチェスコ・タレンティが1359年の建設終了までを手がけました。シエナに保存された、ジョットのものとされるデザインによると、正にゴシックスタイルの、空に尖った先が向かう形の塔を考えていたようです。一方、タレントは、この鐘楼を、大きな三つ子窓の上に水平に切られた頂上部に仕上げるのを好みました。素晴らしいのは、この建物全体が垂直に伸びるのを、最終的に生き生きとさせた色の効果です。それ故、アスブルゴ家出身の皇帝カルロ5世が、1536年のフィレンツェ訪問で、鐘楼を見て、保存されるべきものであり、また、特別な機会にのみ見られるべきものであると考えたほどです。