その、平野にある位置ゆえ、一般に「バッソ要塞」と呼ばれる「サン・ジョヴァンニ・バッティスタ要塞」の五角形の大建造物は、フィレンツェ公アレッサンドロ・デ・メディチの要請で、偉大なる建築家アントーニオ・ディ・サンガッロ・イル・ジョヴァネのプロジェクトに基づき、1534年、中世のファエンツァの門の周りに建て始められました。
アレッサンドロは、一種の「権力の砦」を造りたかったのです。というのも、要塞の初めのうちのプロジェクトでは、内部に彼の宮殿、君主の宮殿を造る予定だったからです。その後、政治的なことを考えて、アレッサンドロ・デ・メディチは、ラルガ通りにある家族の宮殿に残ることにしました。要塞が完成したのは1537年のことです。現在ここは展示会場となっています。町の中心地に戻り、サン・ジョヴァンニ広場からチェッレターニ通りを行くと、ヴェッキエッティ通りとの交差点に、サンタ・マリア・マッジョーレ教会があります。